チャオ バン!!
先回は日本語でよく使うものの、それを直訳してしまうとベトナム語ではおかしくなってしまうという「お疲れ様です」と言う言葉を取り上げました。
このことは逆もしかり……
例えば、英語の"I love you. "
昔、「吾輩は猫である」でお馴染みの夏目漱石に、学生の一人がこう訪ねたそうです
「先生、"I love you. "ってどう訳せばいいですか?」
そしたら夏目漱石はこう答えたそうな
「『月が綺麗ですね』とでも訳しておきなさい」
そう、"I love you. " と 愛してます には大きな差があります。英語圏では"I love you. "を夫婦間の挨拶として使うのに対し、日本では「愛してます」は重すぎて気恥ずかしくなります。
同じように、ベトナム語にも挨拶としていつも使うフレーズの中に、日本語では上手に訳せないようなものがあります。それは……
Đi đâu đấy?
まずはこちら、Đi đâu đấy?
直訳すると「どこいくの?」と言う意味ですね。
ベトナムに来ると、朝に会うときとか、仕事終わりとか、いつでも「どこいくの」って聞かれるんです。
最初、まめに答え続けて、最後「ってかなんで自分の予定をここまで聞かれなあかんねん!!」ってイライラしちゃってましたwww
でもこの、Đi đâu đấy?。日本語の「宜しくおねがいします」なみにとっても軽い挨拶として使われているんです。
それで、もし次 Đi đâu đấy? って聞かれたら、真面目に考えずに
đi ăn 食べに行く
đi làm 仕事に行く
đi học 学校に行く
đi chơi 遊びに行く
ってな感じで軽く答えたらそれで十分です。だって挨拶なんですもの!!相手は別にあなたの私生活を知りたいと思っているわけではありません。
Ăn cơm chưa?
Đi đâu đấy? と同じように使われるのがこちら
Ăn cơm chưa?
直訳すれば「ご飯食べた?」ですね。でもこの言葉も挨拶として使われます。仕事から家に帰ったり、お昼の休憩の後だったりするとだいたいこう聞かれます。
最初、聞かれたら答えなきゃと「今日はなになにを食べて……」って答えようとして疲れていたのですが……
最近わかりました、これも「お疲れ様です」と同じような挨拶だって……
なので
食べたなら rồi
食べてないなら chưa
これで十分です!!だって挨拶なんですもの!!
ベトナム語を気持ちに翻訳
このように、直訳しただけでは意味がつかみにくい、慣用表現や挨拶表現がベトナム語にもあります。
前回は日本語を訳すのではなく、気持ちをベトナム語に訳すことをおすすめしました。今度は逆にベトナム語を日本語に訳すのではなく、気持ちに訳すっていう作業が必要ですね。
ぜひ、気持ちを解することによって気持ちが通じるベトナム語を話していきましょう!!