海外に行けばその地の民族衣装を愛でる楽しみがありますね。中国の伝統衣装といえば、チャイナドレス……と思われがちですね。しかし、日本人が考える中国の伝統衣装と中国人の考える伝統衣装には違いがあるんです!?
日本人なら誰もがそう思いますよね。でもこの認識、中国と日本で違いがあるんです。
チャイナドレス 旗袍
中国人といえば、このようなチャイナドレスを着たイメージがありますね。中国語では、
旗袍
といいます。中国の民族衣装の代表となっていますが、実は中国人口の90%以上を占める漢族(漢民族)の衣装ではないんです。
「旗袍」は中国の東北部に住む民族である「満州族(满族)」の衣装。満州族の人たちは漢族の国を滅ぼし、「清」という国を作りました。ラストエンペラーでおなじみの王国ですね。この清は中国最後の王朝となったので、この「旗袍」が中国の民族衣装と捉えられるようになったわけです。
さらに、ここにあるようなチャイナドレスは、満州族の旗袍と西洋の洋服を兼ね合わせた服装になり、だいたい中華民国時代に流行った服装になります。
それで、中国人からすると、旗袍 は中国の民族衣装という認識は薄いです。旗袍 をもっていない人のほうが多いくらいです。
漢服 汉服
それでは、漢族(汉族)の民族衣装は何なのかと言うと、
汉服
つまり「漢服」というのが民族衣装になります。「漢服」は「漢民族伝統服飾」の略。つまり、「漢民族が着ていた服=漢服」ということになります。
ほら、中国の時代劇や三国志の番組などでよくお目にかかりますよね。
日本では認知度が低いですが、中国人、とくに漢族の人から言わすと、こちらが民族衣装というふうになります。
そしてそして、最近中国で、この漢服がだんだんまたはやってきているようですね。花見スポットや労働節(メーデー)連休の観光地などでの「漢服」出現率も格段にアップしているようです。
この漢服、時代によって形が変わってきているようです。
人民網 より引用
人民網 の説明によると、ネットショップのタオバオで販売数で上位を占めているのは1着100~300元(1700~5000円)ほどで売られています。ある程度マニアの域に達している人は、ほとんどが300元~1000元(5000円~2万円)以上かけて購入することが多いらしく、なかには6万円以上という人もいるそうです。レンタルの場合は、北京で漢服レンタル+撮影のセットで300~600元というセット料金がおおいようですね。
本当にそうですね。今回は中国の2つの伝統衣装「旗袍」「汉服」について見てみました。コロナが終わって、中国で伝統衣装を楽しめたら本当にいいですね!!