この記事では、ベトナム語単語の一番最後に位置する末子音を勉強します。この末子音は、声に出して読むのではなく、口の開閉と舌の位置で終えるのがポイントです。
-m
「ム」と発音する感じで、唇を閉じ、息を鼻に抜く。「アンマン」というときのアンのンの容量。
phim
làm
cơm
-p
「プ」と発音する感じで、唇を閉じ、息を止める。「コップ」というときに「プ」という直前の「コッ(プ)」のときの唇の形です。声調は、 thanh sức, thanh nặng, の2つだけです。
tiếp
phép
hợp
-n
「ヌ」と発音する容量で舌を上の歯茎の後ろにつけ、口を開けたまま息を鼻に抜きます。「アンナイ」の「ン」の要領です。
lên
mượn
-t
「ツ」と発音する要領で下を上の歯茎の後ろにつけて、口を開けたまま息を詰めます。「カット」の「ト」をいわない感じです。声調は、 thanh sức, thanh nặng, の2つだけです。
khát
nhật
-ng
前が o,ô,u かそうでないかで違います。
o, ô, u 以外:舌の後ろを口の天井(口蓋)につけて「ング」と発音する要領で、口を開けたまま息を鼻に抜きます。「アンガイ」の「ン」の要領です。
tiếng
đường
前がo, ô, u:「ングム」と発音する要領で口を閉じます。「 -m」の発音と似ていますが、このときすこし口を膨らますように発音します。
không
ông
chúng
-c
前が o,ô,u かそうでないかで違います。
o, ô, u 以外:舌の後ろを口の天井(口蓋)につけて「ク」と発音する要領で口を開けたまま息を止めます。「バック」のクをいわない感じです。声調は、 thanh sức, thanh nặng, の2つだけです。
bác
các
khác
前がo, ô, u: -ng とおなじで、「クプ」と発音する要領で口を閉じます。「 -m」の発音と似ていますが、このときすこし口を膨らますように発音します。
mộc
khóc
tục
-nh
舌を口の天井(口蓋) にぺったりとつけて「ニ」と発音する要領で口を開けたまま息を鼻に抜きます。「買いに行く」の「カイニイク」の「ニ」という手前の発音です。ちなみに、ホーチミンを中心とした南部では [-n]と同じ発音です。「買いに行く」の「カイニイク」の「ニ」という手前の舌の位置です。
anh
mình
thánh
xinh
-ch
舌を口の天井(口蓋)にぺったりとつけて「キ」と発音する要領で、口を開けたまま息を止めます。「さっき」の「キ」を発音する手前の下の位置です。声調は、 thanh sức, thanh nặng, の2つだけです。
sạch
thích
cách
末子音とべトリッシュの深い関係
ベトナム語の末子音、いかがだったでしょうか?ポイントは音に出さずに唇や舌の位置を整えてそこで発音を終えるという点です。このことから面白いことが生じます。
例えば英語の「passport」、日本語だと、後ろの s に u を足して パス、t に o を足して ポート と発音し、パスポートといいますね。
ベトナムではその全く逆で、 [ss]や [t]は発音されません。それで、「 pác po」「パッポー」のような発音になります。他にも、
マクドナルド mắc đô nan マッドーナン
コープマート cóp mát コッマッ
フェイスブック phây búc フェイブッ
ユーチューブ diu túc イゥツゥッ
このように後ろに末子音 p,t,d,c,k,sを伴うときは上がる声調 thanh sắc をつけて、それ以外は平らな声調 thanh ngang で読むようですね。
そんなこんなでベトナム人が話す英語は日本人にとってとっても難解、逆も然りでカタカナ英語はベトナム人にとって聞き取りづらいことばになります。
だがしかし、最近ベトナム語を勉強しだしてから、ベトナム式の英語発音で言っちゃうようになりまして、日本人に通じないという事件が生じちゃっています。ちなみに、英語圏の人からするとカタカナ英語よりべトリッシュのほうが聞き取りやすそうですね。
いかがだったでしょうか。ベトナム語発音の隠れた難関、末子音。よく音を聞いて発音でいるようになりましょう。練習するうえで、
こちらの本はとっても役立ちます。一冊購入されることをおすすめします。