今回は、中国語の「説明する」を説明しましょう。说明 と 解释 という2つの言葉、どちらも「説明する」という意味があります。どのような意味の違いがあるでしょうか。
中国語学習者なら一度はふと思ったことがないでしょうか? この質問!
最初に申し上げます。说明 と 解释 の意味は殆ど変わりません。2つはほとんど入れ替え可能な語句となります。しかし、「解释」には独特の使い方があり、その時は入れ替えが不可能になります。詳しく見てみましょう。
言い訳 弁解 → "解释" だけ
说明
こちらはフラットな感じでの「説明」つまり、わからなかったことを明らかにするために言うときに使います。
我来说明一下会议的流程。
会議の流れをご説明させていただきます。
上の例文はなんの感情も入っていません。ただフラットに会議について説明するだけです。そのような時は「说明」をつかいます。
解释
解释にもその意味、「わからないことを明らかにする」という意味があります。
しかしそれだけではなく、「言い訳」・「弁解」の意味で使われる場合もあります。「説明責任」とか言う場合ですね。その場合、解释を说明と取り替えることができません。
例えば、電器屋さんで店員が新型パソコンについて客に説明します。この時はネガティブな意味はなく、単にフラットに説明するだけなので、
店员对顾客说明新电脑的功能。
その後お客さんがパソコンを買いました。しかし、買ってすぐなのにパソコンが動きません。お客さんはクレームを付けます。こんなときの説明は、「言い訳」や「弁解」という形になります。そんなネガティブな気持ちが入る説明は、
店员对顾客解释电脑的问题。
このように「解释」を使います。
他にも「解释」しか使わないシチュエーションとして、
你再怎么解释我都不会相信你了。
あなたがどう説明したって、私は信じないから。
不要再解释了,那样只会把事情越描越黑。
もう言い訳しないください。悪くなるだけです。
このようなネガティブな感情が伴う説明には「说明」を使うことはできません。
せつめいスタイルの違い
例えばこのような質問があったとします。
「ピーマンとはなんですか。説明してください」。
“青椒是什么意思? 请详细解释和说明。”
この場合、
解释 は、国語辞典のような説明になります。つまり国語辞典にのっているようなことを答えて説明します。
解释:
是辣椒的变种果实很大,有独特的香味。以年轻的果实为食。不辣。
トウガラシの変種。実は大きく、独特の香りのある若い果実を食用とする。辛味はない。
このような説明のスタイルが「解释」です。日本語でもそうですね。「あなたのピーマンに対する解釈を言ってください」といわれたら「ピーマンは野菜の一つと解釈しています」といいますね。
一方、说明 は百科事典のような説明となります。
说明:
ピーマンは日本の家庭料理によく使われる野菜です。……(ピーマンの歴史について)……。……(ピーマンの栄養素について)…………(ピーマン料理について)……。
このような説明スタイルで説明するのが「说明」になります。日本語でも「ピーマンを説明してください」と言われたら「ピーマンは苦いけど栄養が豊かな野菜で、あまり知られてないんだけど唐辛子の仲間で、肉巻きにするとうまいんですよ」と説明しますね。
そうですね。でも、ほとんど同じ意味ですので、上にみた、言い訳とか弁明という意味以外なら入れ替え可能です。ぜひリラックスして2つの言葉を使ってみてくださいね。