こんにちは、俊教授です。今回は台湾旅行のハイライトとも言える、国立故宮博物院の「翠玉白菜」についてご紹介します。この美術品は歴史の教科書にも載っているほど有名で、台湾を訪れたらぜひ見てほしい一品です。
翠玉白菜とは?
翠玉白菜の正式名称は「翠玉白菜」で、台湾の国立故宮博物院に展示されています。この美術品は翡翠で作られており、白と緑の自然な色合いを巧みに活かした彫刻です。大きさは全長18.7cm、幅9.1cm、厚さ5.0cmで、実際に見ると「意外と小さい」と驚くかもしれません。
翠玉白菜の魅力
翡翠の白菜には2匹の虫が彫刻されています。一匹はバッタ、もう一匹はキリギリスです。バッタは稲子とも呼ばれ、よく見ないとわからないほど小さいですが、キリギリスははっきりと見えます。
これらの虫が彫られている理由は、中国語で「白菜(バイツァイ)」の発音が「百財(バイツァイ)」と同じで、「お金がたくさん儲かる」という意味を持つからだと私は以前考えていました。しかし調べてみると、白菜には新婚夫婦の純潔と多くの子供を願う象徴であるようです。
翠玉白菜の歴史
この美術品の作者はわかっていませんが、材料はミャンマーや中国南部から採られた翡翠です。持ち主については興味深い話があります。主人公は清の時代の皇帝の后、瑾妃です。彼女が結婚の際に花嫁道具として持っていったのがこの翠玉白菜です。
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故宮博物館の白菜と中国王妃だった姉と妹の物語
清朝の妃について話すと、多くの人がまず思い浮かべるのは西太后(せいたいこう)こと慈禧太后(しきたいこう)です。次に、光緒皇帝(こうしょこうてい)に寵愛された「珍妃(ちんひ)」が思い出されます。しかし、珍妃の最後は悲惨で、西太后に追い詰められて井戸に飛び込んで亡くなりました。でも、知っていましたか?珍妃には2歳年上の姉「瑾妃(きんひ)」がいたのです。今、故宮(こきゅう)で展示されている「翠玉白菜(すいぎょくはくさい)」は、瑾妃が嫁ぐときに持ってきた嫁入り道具です。二人は同時に宮中に入り、光緒帝の妃となりましたが、その運命はまったく異なるものでした。瑾妃は容貌で妹に及ばず、皇帝の寵愛も受けませんでしたが、一生裕福に暮らし、穏やかに生涯を終えました。
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金妃には妹がいて、妹もまた皇帝の后になりました。皇帝は妹を特に可愛がり、金妃は影が薄くなってしまいました。しかし、皇帝のおばである西太后は妹を好ましく思わず、彼女に対してハラスメントを行いました。その結果、妹は流産し、最終的には自殺として処理される形で亡くなりました。
一方、金妃は西太后に気に入られ、皇帝にはそれほど愛されなかったものの、高級な生活を送り、長生きしました。西太后が亡くなると、金妃はさらに地位を上げ、自由な生活を楽しみました。
翠玉白菜から学ぶこと
この翠玉白菜は、純潔と多産を象徴しています。金妃は最初、自分の結婚が理想的なものであることを期待していたかもしれません。しかし、結果的には妹よりも幸せな結婚生活を送ることができました。
この話から学べるのは、他人の成功や幸福と自分を比較しても仕方がないということです。自分自身の幸福を大切にし、自分らしい人生を歩むことが重要です。
まとめ
台湾旅行の際には、ぜひ国立故宮博物院を訪れ、この翠玉白菜を見てください。その美しさと歴史に触れることで、旅行がより豊かなものになることでしょう。
今回は、翠玉白菜について学びました。次回もお楽しみに!