独身の海外生活者が一度は考えるであろう「国際結婚」。周りを持ても幸せそうな国際夫婦はおられます。しかし、国際結婚に伴う難しさや問題点をきっちり見ておかないと「こんなはずじゃなかった」と思うことがあるかもしれません。
若い頃から何度教えられてきたことか……
ある目標に向かって、一生懸命頑張るなら、ふと横を見るときに、同じように頑張っている人に出会えるよ。
← この言葉は信じちゃいかんってことは、前の記事でご紹介させていただきました!!
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海外生活、目標が一致するパートナー、結婚相手は見つからない3つの理由
海外生活している人がそのまま海外での目標をおいつつ結婚相手を見つけるのはものすごく難しいことです。その3つの理由と、結婚を考えるならば予期しなければならない現実を考慮いたしましょう。
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信じてはいけません! 海外で暮らす独身者にとってことはそう簡単に進みません!
海外生活をする人が結婚を真剣に考えるならば、以下の選択肢になると思います。
- 海外という目標をともにする邦人パートナーを見つける。
- 海外と言語を諦めて、日本に帰ってパートナーを見つける。
- 国際結婚をする。
この3つの選択肢になります。
前の記事では、一番目の実現の可能性は極めて低いということを考えました。そこで次に考えるのは、3番めの「国際結婚」という選択肢になってくると思います。
「うちは幸せにやってるよ」の裏側
結婚している人に話を聞くと
「結婚っていいものよ! 」
と多くの人は言います。この言葉を聞くと独身の私達は結婚したいなと思うもの。
そして国際結婚をしている人に感想を聞くと
「うちは幸せにやっているよ」
必ずこの言葉を言います。それで我々独身者は、国際結婚もありかなって思うことがあるかもしれません。
しかし!!
考えてみてください。あなたが誰かから「独身は寂しくない?」って聞かれたらどう答えますか?
「まあ、結婚願望ないわけじゃないですけど、独身も気楽でいいですよ! 」
って言いませんか? 絶対自分の人生はポジティブに語りたいと思いますよね!
そう、それは結婚している人も同じこと。既婚者にも多くの問題があるんです。あるんですけど、自分の人生をポジティブに語りたい、そのおもいから
「うちは幸せにやっているよ」
この言葉が出てくるわけなんです。
国際結婚のデメリット
もちろん結婚は幸せに資する結合の絆です。結婚をディスったり、否定したりする意図は全くありません。しかし現実問題、結婚生活には往々にして難しい問題が生じます。だって不完全な二人の男女の結びつきなんだももの。国際結婚であればなおのこと。だって、文化も背景も全く異なる二人の男女の結びつきなんだもん!
ということでこの記事では、現実に起こりうる国際結婚の問題について書いていきたいと思います。
手続きが煩雑
まず挙げられるのは、結婚までの道のり、つまりその手続がものすごく煩雑になります。日本人同士なら役所に婚姻届を出すだけで結婚できてしまうのに、国際結婚となると自分の国と相手の国を言ったり来たりしながら数多くの手続きをこなさなければならず、全部終えるのに数ヶ月から数年かかることも。費用も馬鹿ではなく、国によっては数十万円くらいかかることもあります。
無事結婚できたとしても、ビザの取得その他の他の煩雑な手続きがつきまとうことでしょう。
地味にストレスになる「外国人」という身分
日本で暮らしているときには考えたこともありませんでしたが、一度外国に住むと自分は「外国人」となります。それは今まで日本人として得ていた権利を放棄することを意味します。この立場、数ヶ月が過ぎ去っていくとかなりストレスになってくるんです。
独身であれば、疲れたら日本の実家に帰ってゆっくりするなんてことも可能かもしれませんが、国際結婚となると話は別。逃げる場所がなくなります。たとえ自分が日本に帰ったとしても、相手にとってはそこは異国、相手もストレスを感じてしまいます。このように常にアウェイ感を味わうことになります。
海外での孤独感を経験する
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孤独感、寂しさという現代病の原因と対処法
寂しさ、孤独感というのはまさに現代病と言うべき存在です。とくにコロナウイルスの影響で寂しさを感じやすい状況が続いています。どうすれば対処できるでしょうか。
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こちらの記事でも考えましたが、海外生活は孤独感との戦いです。
例えばご主人が日本人、奥さんが中国人なんて夫婦がいるとします。見ていると、日本人のお客さんが来たときはご主人が日本語で楽しそうに話しますが奥さんは話についていけず寂しい思いをするなんてことが見受けられました。逆もしかり、中国の友だちが来たときはご主人のほうが面白そうじゃない。こんなふうに交友を夫婦で共有できないなんてことも生じます。
相手の家族と会うときも、言葉が通じず、孤独を感じるなんてことも考えられます。
家族を支えねばならなくなる
例えば、中国や韓国、ベトナムでは家族はとても重要な存在です。子供が働いて、親を扶養するというのが当たり前に考えられている地域もあります。
国際結婚してきれいな奥さんをもらったのはいいけれど、親や親族まで扶養しなければならなくなったなんてことも容易に起こりうります。今まで海外は自由だと思っていたのに、これでは家族の金銭的扶養のために手も足も出なくなってしまうかもしれません。
また、中国やベトナムなどはそうなのですが、夫婦共働き、もしくは妻が社会に出て働くということが当たり前になっている国もあります。結婚したら専業主婦になるものだと思っていたら、家族を養うために一生懸命働く羽目になんてことも考えられます。
日本では相手を全面的に助けねばならない
相手を日本に呼ぶとすれば、役所での手続きはもちろん、買い物、病院、ATMや電車に乗るのでさえ、生活のあらゆる分野で相手に付き添って助けてあげねばならなくなります。一週間くらいならいいですが、ずーっと続くと地味にストレスになってきます。
里帰りにものすごくお金がいる
自分が外国に住む場合、里帰りはもちろん飛行機に乗らねばなりません。お金は馬鹿になりませんね。また、一旦今回のようなコロナウイルスみたいな疫病なんかが流行っちゃったら、もう日本に帰ることもできなくなってしまいます。
言語の問題
言語なんて愛があれば大丈夫だよ なんて言いますけど、母語と外国語というのは1億光年の差があります。どれだけペラペラに話せるようになっても、外国語を話すとだんだん疲れてきます。これが母語と違う点です。それで毎日外国語を話さなければならないという環境は用意にストレスが溜まってくるのです。
海外が好きでなくなる
イチロー選手が言っていました。子供の頃は好きで野球をしていた、しかしプロになってからは楽しい野球というものはなくなった。
これまで考えてきたように、国際結婚をすると、明らかに楽しい海外というのはなくなります。もしも相手の国のほうが日本よりも経済レベルが高いなら、あなたは相手の国にずっと住むことになる。自分が外国に住むなら、独身時代より大きなストレスを感じる結果になります。逆に、日本より経済レベルが低い国の人と結婚するとなると、親族は日本で働いてお金を稼ぎ、家族を養ってくれることを期待するゆえに、あなたはずっと日本に張り付いて働かねばならなくなります。もう海外旅行すらいけないかもしれません。
国際結婚は、いわば海外生活者のプロ、だからこそ、プロになってからはただ楽しいの海外ではなくなってしまうのです。だから、海外が好きだというだけの理由で国際結婚するということは考えものだということを明記しましょう。
結婚は愛による結びつき、デメリットなんて関係ない。その意見はたしかに正しい。しかし、結婚は理想や夢だけでやっていけるものではありません。この記事で考えたような難しい点を考えて知恵ある決定をしてください。
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さてさて、結婚したいと思ったときは、まずは素直になんでそう考えているのか考えるのは助けになります。往々にして、ただ孤独感を感じているということがあるかもしれません。そんなときは上の記事がとっても役に立ちます。