この記事では、自分よりデキる人と比べて落ち込んでしまうときに少し考えてみたい3つの考え方をご紹介します。比較をやめてみると海外で生活しやすくなりますよ。
海外に行ってよく感じること、それは「なんでこんなすごい人達ばかりのところに自分がいるの!」という気持ちです。みんな英語が上手で、仕事が早くて、社交的で、メンタル強くて、料理もスポーツもそつなくこなせる、しかもやさしいパートナーがいる。それに比べて自分は、仕事は遅いし、言語はできないし、ちょっとした環境の違いでメンタルが不安定に、そう感じてしまうことがあるかもしれませんね。私自身もよく「僕以外の人、優秀すぎ……」なんて考えてしまいます。
この「周りはみんな優秀に見える」現象、実はそうあなたを思わせるちょっとしたカラクリがあるんです。それがわかれば、周りと自分を比較することの馬鹿らしさがわかりますよ。
1.写真だときれいに見えるトリック
この写真をご覧ください。夕日の写真ですね。夕日が川の流れに写ってとってもきれい。町並みもなんだか懐かしい感じで、ジブリのアニメにでも出てきそうなホッとした感じを与えていますね。
ところでこの写真、実はこの町の中でも貧困者が多く住むスラム街なんです。実際には下の川はかなり臭いがします。
これと同じように写真だけ見ればとってもきれいだったのが、実際行ってみるとそうでもなかったという経験をあなたもされたことがあるでしょう。
これ、人間に対する評価も同じ理屈が当てはまります。例えば、同僚がペラペラ英語を話しているところを見たとします。そんなとき「あの人は英語ペラペラですごいなあ、僕とはぜんぜん違う」なんて思うもの。しかしこれ、あなたはその人が英語を話しているという瞬間しかみていません。あなたはその人をずっと見ているわけではなく、その人が活躍しているところしかみていないということです。その人は英語は話せるかもしれませんが、もしかしたら、パソコンは苦手かもしれず、計算も苦手かもしれません。しかしあなたは、英語をペラペラ話している素晴らしい姿のその人を、心のカメラで写真に収めてしまった。ただそれだけのことです。
私達は写真を取るとき、最も美しい構図で写真を取ろうとしますね。私達の心のカメラも、周りの人が活躍しているところばかり写真に収めることがあります。こうなれば必然的に「僕以外の人、優秀すぎ……」という考えになってしまうわけですね。
反対にあなたも、あなたが活躍できる場面で活躍しているところを誰かが見たとき、その人はあなたのことを「すごい人だ」と思っているはずです。

2.白黒トリック
例えば、100人が集まるところでディスカッションが行われたとします。そんなとき「みんな鋭い発言してすごいな。自分は何も言えずだめだな。」と思ってしまうかもしれません。しかしよく考えると……
発表者:16人
司会者:1人
合計17人。
つまり全体の17%しか「すごい」ことをしていないということになります。ぜんぜん「みんな」ではありませんね。しかも彼らは先程も考えたとおり「発表の場では優秀」ということになりますが、他の場面では優秀かどうかはわかりません。もしかしたら発表はできても、外回りの仕事はからっきしかもしれません。このように、一分の情報だけで「みんな」とか「ぜんぜん」とかと「白か黒か」「0か1か」という考え方をしてしまうとがっかりしてしまうことが多くなることでしょう。
多くの情報は「白か黒か」では図りきれません。私達の周りには色んな色がある、だからこの世界は美しいんです。
3.ミスを気にするのは本人だけトリック
なにか失敗してしまうとくよくよ考えてしまうものですね。自分は本当に欠点が多いのに他の人はスマートに毎日を送っているように見えます。
でもこれ逆にして考えてみてください。あなたが他の人の欠点を見れていないということは、周りの人もあなたの欠点にあまり気を止めていないということなんです。
たとえばあなたの近くにもいるかも知れませんが、もしかしたらものすごくはげていることにコンプレックスを持っている方がいるかもしれません。しかし、あなたを含め多くの人は、いわれなければそんな欠点を気にしてはいませんね。同じことが言えます。
他人のいいところは大きく見え、自分の欠点も大きく見える、これが「自分以外みんなすごい人に見える」カラクリです。
人ではなく原則と比べる
このように周りと比較してもなんの役にも立ちません。ガッカリ感が募るばかりです。仮に周りに比べて自分が良くできているように見えても、それはそれで自分がわけのわからない優越感に浸ってるだけってなりますよね。比較って人を駄目にします。
ということでこの比較、もう、放置しましょう!!
人ではなく、変わることのない基準で考えるようにしましょう。人はだれでも、何が正しく何が良いことかに対する絶対の基準が必要です。
変わることのない基準?
そう、それが「原則」です。その「原則」に沿って、良いこと、正しいことを一生懸命に全力で頑張る。そうすれば人と比べるのではなく、自分の努力に喜びを見出すことができるでしょう。
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原則と規則の違いって何? 文化や新しい環境を乗り越えるための「原則」の意味
変化の激しい現代社会を生き抜くには一筋縄では行かないと思える状況に遭遇します。また、依るグローバルな見方が必要な昨今、海外では日本のルールが全然通用しないなんて状況が毎日生じます。また、そんなときに役立つのが「原則」なんです。今回はそんな「原則」とは何か、どうすれば自分の生活に役立てることができるのかについて深堀りしてみたいと思います。
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ということで原則についてはこちらの記事で取り上げました。ぜひぜひ読んでみてくださいね。